同窓会の求められる姿
当委員会の討議の結果、集積された各項目について考察したとき、様々な表現で書き出されているが、ここでは短中長期的視点を包含し、今後同窓会の在り方として殊に求められるであろう課題に対する方向性をまとめた。
1. 会の組織について
同窓会とは何か? から始まった今回の息の長い討議において、同窓会組織そのものの形態として、NPOあるいは中間法人などの格付けも検討されたが、法人等設立手順の煩雑さに対し、法人化した場合の価値観が曖昧で、目立った不動産所有もない本会の法人化は、現状においては困難と判断した。
会員資格で新たに大きな検討課題になったのは、統合された定時制卒業生の取り扱いである。高校教育制度の中で定時制の今後はともかくとして、近年中に卒業するであろう人たちについては、従来の小田原城内高校の同窓会組織が全く定時制卒業生との関係を持たなかったことも含め、全県下18校の定時制設置校の同窓会に対してアンケートを実施した。
対象18校中回答のあった16校の内、一般同窓会員と同等の資格権利を認めているのは8校、他の3校において定時制独自の同窓会を持ち、5校に於いては全く関与していないとの結果を得た。
委員会の全員討議に於いては、やはり学舎を同じくした人たちを迎えることを良しとする意見も多かったが、従来我々の未知部分であった定時制の認識を早期に確実に把握し、卒業生への入会の呼びかけも必要であると結論した。
現行の組織図に関しては詳述されているが、会の活動に直接関与する部分であるが故に、事務局・機関・委員会等の改変は必須であり、その実施は会規約改正をも含め急務であろう。
また、同窓会運営全てに係わる大命題として、会事務局室の設置が繰り返し検討された。現行の会計状況に於いて、たとえそれが新校舎内でなく小田原市中であって、且つ常勤のパート事務員を雇用しても、実施に踏み込むことは可能とする意見が多かったが、実行段階に於いては当委員会以外の準備組織も必要と思われる。いずれにせよ事務局室設置は、会活動の根源をなすとの認識において、できるだけ早期の実現が望まれる。
2. 会の事業活動について
会の事業活動に関しては、もっとも多く討議のための時間が費やされた。その結果は多数の記述を提示することになったが、要は会の活動に、より多くの会員の参加を求めるの一言に尽きる。
そのための方策は会員に対し、待ちの姿勢であった部分を積極的行動に結ぴつけるべく転機を図ることが先ず考えられ、とりあえずは、現行の役員、委員会等が執行可能な部分から着手し、地域職域同窓会、各部OB会、同期会等従来はお付き合い程度の関与であったものを、より強い接近を図ることと、在校生、学校、PTAとのより良い形での結ぴつきを考える。
例えば、卒業期に入会式を実施する。あるいは学校、PTAと定期的な会合の開催、在校生の小田高祭などへの協力参加など、さらに進んだ形として、同窓会員の関係する社会貢献への援助なども提言された。こうした提言の基本的な狙いは、あくまでも一般会員に目標を明確に提示し、且つ参加意欲を喚起することにある。
3. 会の財務について
財務に関する討議に於いて特に強調されたのは、会費の徴収と会計執行の2点である。
現在の年会費額については、討議の中で当然会事業とのバランスが考えられたが、結論的には従来の事業にとらわれることなく会の将来の事業を展望するとき、年額3,000円は妥当との意見が多かった。討議を重ねた結果として、たとえ年会費を減額した場合でも、会費納入率の向上にはさほど効果はないとの認識があったからで、むしろ毎年15%にも届かない会費の納入に関しては、その納入方法の再考が論ぜられた。
現行の郵便局の振り込みは、特に仕事を持つ年齢層には不便極まりない。最近流行のコンビニの決済あるいはインターネット決済の可能性を具体的に調査したが、いずれに於いても会の規模から考えて、斡旋業者の展開の仕方と経費面で時期尚早の結論であったが、今後急速に発展するであろうこれらの決済システムと、郵政民営化の流れに常に注目したい。
また、本来あるべき姿ではないにしても、地域職域同窓会、同期会、各種OB会の協力を求めることも効果ある形として指摘された。
会計執行面に於いては具体的に改善案が示されているが、校内幹事及び会計担当者の負担軽減のためにも早期の実施が切望される。
4. 会員の多様性と会の活性化について
会員の多様性と対応に関しては、会員の会に対する関心の向上と、それを目指すための情報発信の増強が論じられ、多くの提言がなされた。
検討の結果と現状を分析してみると、年一回の同窓会総会への出席者数よりも地域職域同窓会あるいは各部OB会の出席者数が遥かに優ることに、ある意味でのヒントがあると思われる。
総会の開催が同窓会活動の集約の場としてとらえれば、会員にとってより魅力的なものにすることは大切なことである。最近校内幹事からホームカミングデーの開催呼ぴかけがあったが、以前の総会が母校において行われていたことも考え合わせ、懐かしい雰囲気の復活を望む声も充分予想されるところである。また、ホームカミングデーや、同窓会総会の後の懇親には、会員のみならずその家族も含めることを念頭に、学校以外での場所の提供を、特別契約により設営することの提案もあった。
近時増加の著しい女性会員及び若い世代の会員の会執行への参加を求めることは、同窓会の将来像を確実に描き出すための絶対必須条件であるが、例えば30歳代後半から50歳代前半にかけての年齢層が適格対象年齢とするなら、男性は主として社会生活において、女性は加えて家庭生活の負担が多いことなど、余暇の取り方に難しさがあり、勧誘に対しても消極的になりやすい。そうしたことへの対策にも、情報提供の積極さあるいは基盤になる同期会、または地域職域同窓会、各OB会の利用や依頼が手順として考えられよう。
終わりに
今回、同窓会のこれからを論じる内に強く感じたことは、会員の参加あっての会であるが故に、常に一般会員の立場に於いて考え行動することの必要性である。
また、会議を重ねる中で多くの得難い経験と知識、友情を得ることが出来た。私たちの特別委員会としての仕事が、果たし得なかった部分がたとえ残ったとしても、こうした経験を通し、今後私たちが再び一会員として会の運営に対する努力の過程において、結実することを期待したい。