箱根駅伝を創始した澁谷寿光先生(中7)のお孫さんの澁谷彰久先生(山梨県立大学名誉教授)が、県西にオンラインによる地域アカデミア市民講座を立ち上げ、開設記念講座として「箱根駅伝の誕生と旧制小田原中学」を開催する運びとなりました。
小田高同窓会樫友会も後援しています。ご関心のある方は、ぜひ次のリンク先からお申込みください。
地域アカデミア開設記念Web講座「箱根駅伝の誕生と旧制小田原中学」
https://www.civ-academia.org/course-ekiden
開催日:11月19日(土)・11月26日(土)
開催形式:WEB講座(オンライン講座)
受講費用:¥3,000(全6回・含む教材費)
受講生定員:各回90名(先着順)
締切日:11月15日 ※定員になり次第締め切り
申し込み方法:上記サイトの参加申込フォームにより事前登録
スポーツ文化講座「箱根駅伝の誕生と旧制小田原中学」開催のご挨拶
このたび、「箱根駅伝の誕生と旧制小田原中学」Web講座を開催するにあたり、箱根駅伝創設者である金栗四三先生や当時旧制小田原中学に赴任し、駅伝コースづくりに関与していた澁谷壽光(しぶやとしみつ、1894-1983)とのかかわりについてご紹介申し上げます。
澁谷は、神奈川県松田町の出身で、旧制県立第二中学(現県立小田原高校)、東京高等師範(現筑波大学)物理化学科卒業後、母校県立第二中学教諭等を務めました。その間、学生時代からの陸上競技選手歴を経て、大会運営、審判として箱根駅伝、日本陸上競技連盟の創設から、1964年オリンピック東京大会の陸上競技審判団長を務め、戦前、戦後の国内外の大会を通じて、生涯を陸上競技、マラソンに捧げた教育者、実践者でした。
澁谷は、1913年(大正2年)4月東京高等師範に入学すると、当時金栗先生は3年先輩で、その健脚を見込まれ、翌年徒歩部に入り、練習に明け暮れることになります。その後、澁谷は大正7年5月、母校である旧制県立第二中学に物理化学の教諭として赴任します。澁谷が赴任すると徒歩部の顧問となり大勢の学生が指導を受け、河野謙三ら当時の部員たちは「よい先生が来られた」とばかりに、授業後、澁谷を先頭に国府津駅まで一回りして戻って来るのがいつものコースであったそうです。そして、翌年には箱根駅伝の創設にかかわることになります。
本講座は、大正9(1920)年の第1回東京箱根間関東大学駅伝競走から1世紀を経て2024年には第100回大会を迎える「箱根駅伝」の歴史をたどるものです。箱根駅伝の創設に深くかかわった人々と、その当時のスポーツの歴史的・社会的背景など多彩な視角からの講義とパネルディスカッションを行います。この企画を通じて、小田原高校の卒業生を含め、多くの方々に新たな地域の歴史を紹介するものです。 どうぞよろしくお願い申し上げます。
令和4年9月
山梨県立大学名誉教授
地域アカデミア研究実践機構
代表 澁谷彰久(私は澁谷壽光の孫にあたります)